タイで使用する
ソフトバンク
携帯電話機の
トラブル |
日本のシムロック解除済み携帯電話(ソフトバンク)をタイ国内で使用されている方で、2016年に入って「携帯電話機設定:自動または3Gネットワーク」では会話に不都合(音声が相手に届かない・音質が聞き取れない程に悪いなど)があり、技術的に理解ができた方はネットワークを強制的にGSMに変更する方法で使用してきました。
[ 3G設定時の問題症状 ]※いずれもタイ国内同士の通話です。
(×)ソフトバンク機(発信) → タイAIS機(受信)・・・日本携帯機の音声が無音で一方通行
(×)タイAIS機(発信) → ソフトバンク機(受信)・・・相互に音声あり、使用に問題なし
(×)ソフトバンク機(発信) → ソフトバンク機(発信)・・・相互に無音
(○)ドコモ機(発信) → タイAIS機(受信)・・・相互に音声あり、使用に問題なし
(○)タイAIS機(発信) → ドコモ機(受信)・・・相互に音声あり、使用に問題なし
※検証時点、全ての携帯機は電波レベルが同一(強)の状態です。
しかしながら、なぜソフトバンク携帯電話機に「携帯電話機設定:自動または3Gネットワーク」とすると不都合(ソフトバンク携帯電話機側の音声が聞こえない)が出るのでしょうか。
ソフトバンク携帯電話機側の音声が聞こえないと言うことは、、、
「携帯電話機から基地局に音声が送られていない」=「携帯電話機の発信電波が基地局受信の周波数に合致していない」のではないだろうか・・・。
[この症状の原因]※不確定ではありますが、トラブル要因の1つと考えられます。
携帯電話は同時通話のため、2つの周波数(受信と発信)が必要です。もし1つの場合はトランシーバーのように一方通行の送信を交互に行わなければなりません。一般的に2.1Gと呼ばれている周波数は、実際には2.1G(2,100MHz)と1.9G(1,900MHz)の2波が使われています。
固定基地局 |
2,100MHz/3Gの発信周波数 |
タイ AIS |
2,1402,155 |
タイ DTAC |
2,1102,125 |
タイ True |
2,1252,140 |
日本 SoftBank |
2,1502,170 |
日本 docomo |
2,1302,150 |
移動携帯電話局 |
1,900MHz/3Gの発信周波数 |
タイ AIS |
1,9501,965 |
タイ DTAC |
1,9201,935 |
タイ True |
1,9351,950 |
日本 SoftBank |
1,9601,980 |
日本 docomo |
1,9401,960 |
上記チャートのように、日本3Gの帯域は2,130〜2,170MHzとなり、またタイ3Gの帯域は2,110〜2,155MHzとなります。もともとの規格が異なるので、実際に運用できるのは僅か25MHzのみとなります。特にソフトバンクとAISの合致はわずか5MHzしかありませんで、不具合発生の組み合わせとなります。
AIS基地局受信とソフトバンク携帯電話機送信の関係 |
AIS基地局
受信周波数 |
1,9501,965MHz |
SoftBank携帯
電話機
発信周波数 |
1,9601,980MHz |
|
↑(1,970MHz)
もし、この周波数でソフトバンク携帯電話機が音声を送信しているならば、AIS基地局は受信できないこととなる。 |
なにやら、この周波数の違いが原因のように感じます。
///// 最も相性が良いのはドコモ携帯電話機とTrue、逆に最も最悪な組み合わせはソフトバンク携帯電話機とDTACと言うことになります。 /////
例えTrueやDTACのシムカードを使用したとしても、結果として、ソフトバンク携帯電話機ではタイの各携帯電話ネットワークでも同じ症状が出ると思われます。近々AIS以外のSIMカードを購入して実験を行いたいと思います。この「発信周波数による実験と検証」について、今後も研究を致したく思います。(2016年4月16日更新)
AISシムカードを使い、ソウトバンク740SC、ドコモL-03Aでの実験結果は、いずれもGSMでの使用には問題ありませんでした。しかし
--- ソフトバンク携帯電話機・・・3Gでの使用は完全に不可能
--- ドコモ携帯電話機・・・3Gでの使用は3回の発着信に対して携帯電話機の送信不可
最終結果として、タイの3Gモードでは日本の携帯電話機は使用不可となります。
(2016年4月25日追記)
※携帯電話設計または開発経験のある方、ぜひお知恵を拝借致したく、「問合せページ」よりお知らせの程、よろしくお願い致します。 |